(BL)三角社ぴえ「どうにかした日」死んだように生きてたのに

どうにかした日 (CITRON COMICS)

どうにかした日 (CITRON COMICS)

なんかものすごくツボに入って、何回も読んでたので別枠で書こう。
離婚して生活も荒れ、ただ食って仕事してという、目の死んで腹の出たブルーカラーの熊さんが、美人のエリート部長(この年で部長とは若い!)と酒の弾みでセックスしてだんだん近づいたような気もしたけど実は結局手の届かぬ人だったという。

公園でキャッチボールで遊ぶ子供のように/いずれどちらかがボールを投げる手を止めて/別々の家へと帰るような一時の戯れだったのだ

このモノローグが悲しい。
でも、それでも諦めるの嫌で、それでも迷惑かけるのも嫌だから、これっきりにします、と言うシーンで泣いた。その後の展開にさらに泣き。いやハッピーエンドだけど。
人ってひとりでは寂しいんだよね、部長も愛する妹が結婚して落ち込んでたところだったし。お互い性格はまっとうだけど、どこか生きる力が削がれてたのを、最後には夢みたいなのを口にするまでになる、ゆるやかな快復の物語であった。いいもの読んだわ。

絵柄はえっ…と思うほど個性的。だけど味があってひかれるところがある。


積極生徒と消極教師。これもよい話だった。次作も楽しみにしてよう。