吉池マスコ「パパがあいしてる」daddy loves us

会話の端々に引用したり口ずさんでたりするのが、チェッカーズ岡村靖幸ブランキー、と自註で書いてあったりなかったり、作者さん30代らへんかもっと上なのか。吉池マスコ「パパがあいしてる」。BL。初めは雑!と思ったけどだんだん絵が味に見えてきた。
表題作は、やくざのやもめ組長と父親の後継いだ金庫番の税理士の話。組長のまだ幼い娘がけなげかつ可愛い。

こんなの号泣しながら言われたらごめんなという気になるなあ、子は鎹とはよく言ったもの。この人らの間の子じゃないけど。
アップのお団子にしてほしかったんだけどパパには出来なくて、

回をまたいだ次には、教えてもらったのか出来るようになってる

っていうのがもうこれクレイマー、クレイマー [DVD]のフレンチトーストみたいだな。副題のdaddy loves usのusは娘も入ってるってことか、最後はこの子が幸せそうでよかった、何でもいい、幸せの形態は何でもいいのだ。

  • 方言はぱっと見、南海道のどこかかな?と思ったが、名刺に大分と書いてあった。大分弁かあー。
  • 匕首がいざというとき用にテーブルの下にガムテで留めてあるっていうのとか妙な知識を得た。
  • 残りの収録作は、やくざな商売の末端で働く、根は優しい兄役と、慕う弟役という設定の話が2つ。襲い受けっていうの?凄いな…。何がってセックス描写が。麗人には今後注意しよう…。
  • 上着着てるのは紋々描くのが大変だから?
  • 最後に他の作品のスピンオフが収録されてて(これは他の収録作品よりちょっと古い)、絵柄が超フィーヤン系、世代的にも合致するなとまた納得。でもだんだん自分の絵柄になってるっていうのはいいな。