鈴木ツタ「3軒隣の遠い人」近くて遠い
- 作者: 鈴木ツタ
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2007/09/25
- メディア: コミック
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苦い別れ方をした年上のご近所さんと偶然再会、というのはこれと似ているな。そして再会したら、この人はこういう人だったか、と自分の記憶に問い直すのも。「10年触り続けた傷はぐずぐずで 深い傷だったことを思い知らされる」と独白してて、折に触れて思い出すほどの痛手はよけい治りにくいのだよな、と読んでて思う。
中3、好きと苛立ちの未分化具合がいかにも青春で、
10年後の再会後の気まずさ、その青春の「1ページ開きっぱなし」のまま、傷も開いたままなのな。
結末はちょっと急展開であれーと思ったけども、ハッピーエンドでよかった。絵も超よかった。
もうひとつの収録作は作家と旅館の長男次男の話(こっちはfkmtしてない)。この作家が宿を取った部屋が、窓開けたらすぐ1mくらい下に海で絶景という設定なんだけど、いくら凪いだ湾だとしてもないよね?潮の満ち干も考えても。危ないよう。でも海はいい、夜の海で始まった出会いが昼の光る海で終わるのがよかった。
今日のメガネ:転勤先の上司、主人公に「青春の1ページ開きっぱなし」という名言をつけた人