石沢庸介「超人学園」1巻、マイノリティの立ち上がり方

超人学園(1) (少年マガジンKC)

超人学園(1) (少年マガジンKC)

漫画しょっちゅう買ってはいるんだけどその割に感想書けてないなー、今年度も面白かったものを淡々と記録してゆこう。
今年度一発目は、ポスト雷句誠の呼び声も高い新人、石沢庸介。こくざわて読むのね。事件事故を身近で起こしてしまう超不幸体質の主人公が、可愛い悪魔と出会って、虐げられた特殊能力者同士が集える学校作ろうとする話。んでメンバーがだんだん桃太郎方式で増えてく。1巻では元警察犬と二丁剣銃士が仲間に。読んでてなんかイスラエル建国をふと思い浮かべた、世界に散らばる虐げられたマイノリティが場を求めるっていう。それが学校=教育の場というのも示唆的。



雷句誠ぽいと思うのはこの、皆ぼろ泣きして感情高まりながらも何かを語るというとこ。虐げられた者は気を張り詰めてて、自分のこと強く保つので精一杯っていうのは分かる、でも涙拭いた後の物語が何なのか、結束した力のやり場はどこなのか、敵意向けるマジョリティに対抗するのが目的じゃないはずだ、そこのもう一歩先を読みたいな!
てか場の獲得に至るまでがドラマなのか場を得てからの学園生活がメーンなのか1巻だけじゃ分からんな。何にせよ今後に期待の漫画である。
オマケ:ここの台詞とってもよかった、畳み掛けるような言葉。これが悪魔のオスカ、頭身が縮んだり伸びたりして作画が安定しないのはご愛嬌